データ復旧:トップ > いまさら聞けないパソコン基礎知識 > SDカードリーダーやアダプタの使い方
携帯電話やデジカメの記録媒体として使用されるmicroSDカードは、小型の機器でのデータ保存メディアとして利用されていて、最近では32GBや64GBなどの大容量の製品も多く販売されています。これにより爪ほどの大きさのカード1枚で、大容量データの保存や持ち運びが可能となりました。
microSDカードに保存されているデータは、スマートフォンからクラウドサービスへのバックアップが可能で、Dropbox、Googleフォト、Amazonプライムフォト、Flickrなど、無償・有償のオンラインストレージが提供されています。
しかし、クラウドのサービスは突然サービスが終了したり、バックアップ対象が写真に限定されたり、容量の制限があったりするため、不都合が出ることがあります。そのため、大事なデータはパソコンへのバックアップも取っておきたいところです。SDカードやmicroSDカードをパソコンに接続する際に便利なアイテムが、変換アダプタやカードリーダーです。
microSDカードは大きさが非常に小さく、そのままではSDカードスロットを利用して接続出来ません。SDカードスロットに挿入する際には、変換アダプタを使用します。変換アダプタを装着するとSDカードサイズになりますので、パソコンやプリンタ、カメラ屋さんなどの店頭にあるプリント機のSDカード用のカードスロットでmicroSDカードを利用することが可能です。
また、変換アダプタをパソコンなどの機器に挿入したままの状態で、中のmicroSDカードを抜き差し交換するのは大変危険です。カード自体が破損したり、中のデータが破損したりするおそれがありますので、必ず変換アダプタを機器から取り外した状態でmicroSDカードを抜き差ししてください。
パソコンにメモリーカードスロットがない場合はカードリーダーを利用することで、メモリーカードを読み込めるようになります。カードリーダーは、SDカードやmicroSDカードはもちろん、メモリースティックやコンパクトフラッシュ(CF)、xDピクチャーカードなど幅広く対応しており、複数のカードをお持ちの場合に非常に便利です。
カードリーダーのアクセスランプが点滅している場合はカードへのアクセスが行われている最中なので、点滅中にSDカードを取り外したりしないようにしてください。また、SDカードとメモリースティックのスロットを間違えて挿入したり、microSDカードの裏表を間違えて挿入したりして、カードに傷が付いてしまい認識しなくなったといった障害が発生する可能性もありますので、カードリーダーへの挿入時は注意が必要です。
SDカードやmicroSDカードは、転送速度の違いなどにより「SD」「SDHC」「SDXC」の3つの規格があります。
SD規格は、2GB以下の容量で、ファイルシステムはFAT16を採用しています。SDHC規格は、32GB以下の容量で、ファイルシステムはFAT32、最新のSDXCは、2TBまでの容量に対応しており、ファイルシステムはexFATを採用しています。
カードリーダーは上位互換となっており、SDXC規格対応のカードリーダーであれば、SDHC規格やSD規格のカードも正常に扱う事ができます。逆に、SD規格にしか対応していないカードリーダーは、SDHC規格やSDXC規格のカードは正常に認識できず、未フォーマット状態のカードとして認識されます。そのままフォーマットしてしまうと、中のデータが消えてしまうのでカードリーダーがお持ちのSDカードの規格に対応したものか挿入前に必ずご確認下さい。
パソコンやスマートフォンから、SDカードやmicroSDカードを取り出す場合は、取り外しの操作を行ってからカードを抜くようにしましょう。Windowsパソコンの場合は画面右下の取り外しアイコンで取り外しの操作をしてから、スマートフォンの場合は設定でmicroSDカードのマウントを解除してからカードを抜きます。また、実際に抜き差しをする際には、静電気で故障させないよう、事前に机などの金属部分を触って放電してからSDカードを扱うことをお勧めします。
SDカードやmicroSDカードは一般的に思われているよりも破損が起きやすい媒体で、通常どおり使用していても障害が発生することがよく起こります。データ読み出しや書き込みの最中にデジカメやスマートフォンの機器の電源が切れて、その後「SDカードが認識できなくなった」、スマートフォンの機種変更の際にmicroSDカードを入れ替えたら「データが消えてしまった」という障害からのデータ復旧依頼が数多く寄せられています。
大切なデータはこまめにPCや外付けHDDにバックアップをとることが大切ですが、万が一トラブルが起きてSDカードやmicroSDカードのデータ復元が必要になった場合は、データレスキューセンターまでご相談ください。