データ復旧:トップ > いまさら聞けないパソコン基礎知識 > パソコンがなくてもできるデータ保護
ハードディスクやSDカードといった記録媒体はいずれもメディアの経年劣化等での使用寿命が存在します。そのため、デジタルデータを長期保管する場合には、故障に備えて複数個所に同じデータを持つことがバックアップの基本であり、データ復旧の対策となります。「データ保護ノススメ」では、主にパソコンでのデジタルデータの保管方法や注意点について特集しています。
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データのバックアップをするためには、パソコンが必須のように思われがちですが、手元にパソコンがなくても手軽にバックアップ可能な方法があります。
スマートフォンのデータをバックアップするのに一番確実なのは、パソコンを使った方法です。パソコンとUSBケーブルで接続する、もしくはmicroSDカードを取り出してパソコン用のカードリーダーを使ってデータをコピーすればバックアップは完了です。
●SDカードリーダーやアダプタの使い方
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しかし、パソコンをお持ちでない場合でもいくつかの方法があります。
通常、パソコンで使用するUSBメモリは四角いコネクタ(A端子)が搭載されていますが、スマートフォン用の小さな端子(microB端子やLightning端子)が搭載されたUSBメモリもあります。
このようなスマートフォン対応のUSBメモリを使えば、スマートフォン内の写真データなどを簡単にバックアップすることが可能です。
ただし、スマートフォンの端子は充電や、パソコンとのデータ通信のために作られていて、本来はUSBメモリを接続することを想定していません。そのため、ただ接続するだけではUSBメモリにアクセスできず、データの読み書きができないため、専用のアプリのインストールが必要になります。スマートフォン用のUSBメモリの説明書には、アプリのダウンロード方法や使い方が記載されているので、それを読んでインストールしましょう。
もちろん、USBメモリ自身も突然壊れたり紛失したりする恐れがあるので、USBメモリだけで安心せず、他の媒体にもバックアップすることが重要です。
●USBメモリのデータ復旧事例
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●USBメモリについて
https://www.rescue-center.jp/explanation/usb/
クラウドとは、様々なサービスを提供するサーバやサービスの総称で、その中の一つにバックアップのサービスもあります。GoogleやAppleが提供していて、スマートフォンの機能としてクラウドへのバックアップ機能が備わっています。
設定さえ済ませておけば、撮った写真が自動的にクラウドにバックアップされ、万が一端末が壊れたり誤って削除した際にもデータを取り戻すことが可能です。ただし、事前の登録や設定が必要なので忘れないよう設定しておきましょう。
クラウドに保存しておくとアップロードしたスマートフォン以外の端末からでもアクセスできるというメリットもあります。
また、自分自身で使っているGmailなどのメールアドレスに写真を添付して送るという方法もあります。メールを削除しない限り、Gmailのサーバ上に写真が残り続けるのでバックアップの代わりになります。
電子機器は長い年数が経過すれば必ず故障しますし、クラウドも突然サービスが終了したり障害でデータが消失したりする可能性もあります。写真をプリントアウトするというバックアップ方法は原始的ではありますが、意外と効果のある方法と言えます。
プリンタやパソコンを持っていなくても、コンビニや電気店、写真屋にある写真プリント機を使えば簡単にプリントアウトすることが可能です。
ただし、プリント機にmicroSDカードを挿入する際にカードが破損してしまう事例も多数あるので、事前にクラウド等にバックアップを取ったうえでプリント機にメモリーカードを入れることをお勧めします。
写真屋のプリントサービスには、オプションでCDやDVDにデータをバックアップするサービスもあります。こういったものを利用すると、手軽にデータのバックアップが可能です。
バックアップしてもらったCDやDVDは基本的にパソコンがないと読めませんが、プリント機に直接ディスクを入れて再度印刷することも可能です。
また、携帯電話ショップでも光学メディアへのバックアップを行っているところがあります。
もちろん、光学メディアも突然読めなくなることがあるので、1枚のディスクだけに保存せずに、複数の種類のメディアにバックアップを取ることをお勧めします。
●光学メディアのデータ復旧事例
https://www.rescue-center.jp/case/fcd.html
スマートフォン同様、デジカメやビデオカメラのデータのバックアップは、基本的にパソコンで行うことをお勧めします。パソコンとUSBケーブルで接続するか、カードリーダーでメモリーカードのデータを取り込むことでバックアップが可能です。
●ビデオカメラについて
https://www.rescue-center.jp/explanation/video_camera/
●ビデオカメラのデータ復旧事例
https://www.rescue-center.jp/case/video_camera.html
パソコンをお持ちでない方はSDカードの容量がいっぱいになると新しいカードを買うという方法でデータをため込まれることも多いと思われますが、SDカードはデータの長期保存には適さないのでバックアップが必要です。ビデオカメラ本体も同様に長期保存時に故障して読めなくなるリスクがあります。
ビデオカメラ本体や、デジカメのSDカードでパソコンを使わないバックアップ方法をご紹介します。
スマートフォンのバックアップ方法でも紹介した光学メディアへの書き出しがデータの保存方法としては確実で安心できます。余裕があれば複数枚書き出すと良いでしょう。
写真の光学メディアへの書き出しは一般的な写真屋で対応可能ですが、動画データは対応していない場合があります。結婚式のビデオを撮影しているような写真スタジオだと動画をDVDビデオやBlu-rayビデオに変換するサービスに対応しているお店が多いようです。
最近のデジカメにはWi-Fi機能が搭載されているものが多くなっています。スマートフォンにアプリをインストールして設定すると、デジカメで撮影した写真をその場でスマートフォンにコピーすることができます。この時点でデータが二重化するのでバックアップ代わりにもなります。
また、Wi-Fi機能が搭載されていないデジカメでも、Wi-Fi機能を搭載したSDカードを使えば同様のことができます。Wi-Fi搭載のSDカードには、たとえば東芝製の「FlashAir」があります。
Wi-Fiが使えない場合でも、スマートフォンに接続するタイプのカードリーダーを使ってデータを取り込むことも可能です。
スマートフォンに取り込んだあとは、さらにクラウド等にバックアップを取ればより安心できるでしょう。
写真データに関しては、スマートフォン同様プリントアウトすることがシンプルで確実なバックアップ方法となります。
ただし、最近の高性能なデジカメで撮影した写真は、一般的なL版サイズのプリントでは再現しきれないぐらいの高画質になっています。大きなサイズで印刷しないとその画質が再現できません。小さくプリントアウトした時点で画質が劣化することになるので、完璧なバックアップとは言い難いことになります。
ビデオカメラのデータはHDDレコーダーに接続してコピーすることが可能です。ただし、これを”バックアップ”と呼ぶかどうかは微妙なところです。ビデオカメラで撮影可能な動画の画質が向上した割に、ビデオカメラやメモリーカードの容量はさほど大きくなっていないので、撮影可能な時間はさほど長くありません。お子様の成長記録を何年にもわたって保存するには容量が足りなくなるので、HDDレコーダーにデータを移動後、削除することが多いようです。その場合、データはHDDレコーダーにしか存在しないので、多重化されておらずバックアップとは言えません。
また、HDDレコーダーに録画されたTVのデジタル放送データは暗号化処置が施されています。レコーダーの仕様によっては、ビデオカメラから取り込んだデータも暗号化されてしまい、レコーダーが故障した際にデータを取り出せないケースがあります。そのため、HDDレコーダーにだけ大事なデータを置くことはお勧めできません。
●データ復旧が困難な障害・メディア
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レコーダーで保存後、Blu-rayディスク等に書き出せば、データが二重化されるので安心できます。