データ復旧:トップ > メディア解説 > SDカードの構造と動作
SDカードは、インターフェイスドライバとフラッシュメモリー、および、それぞれを制御する回路基盤から構成されています。SDカードは著作権保護技術(CPRM)を内蔵し、機器間との相互認証が正しく行われないと、フラッシュメモリー内のデータにアクセスができないようになっているのも特徴です。 部品としては、フラッシュメモリ(NAND型)、コントローラー、コンデンサ、ヒューズ、プリント基盤、外装ケースが通常の構成です。 基本構成は一緒ですが、コントローラーがモールドされているものがあります。外的ストレスに強くなるようにするためで、フラッシュメモリもモールドされているものもあります。 一体型といわれる、樹脂ケースにチップ化された素子が入っているだけの構造になっているものもあります。メモリー自体がこの素子の中に組み込まれていますので、割れたり、ヒビが入ったりすると、処置が施せなくなるものがあります。
miniSDやmicroSDは、この一体型のものが、それぞれの形になっているようなものになります。
この規格からSDカードは始まりました。デジタルカメラや携帯電話でのデータ保存メディアとしての採用で、メモリースティック、xDピクチャーカード等との競争を勝ち抜いてきています。ただし、転送速度の優位性から高速な転送速度を要求される高級デジタルカメラでの採用では、コンパクトフラッシュにはまだ水をあけられています。
他の規格にない特徴として、書き込みのロック機能があります。カード側面のスイッチを移動させることでデータの削除や書き込みを禁止することができるようになりますが、これはカード内部の回路を物理的に遮断等しているわけではなく、読み書きするリーダー側の認識によるものなので、スイッチが取れてもテープなどで代用も可能です。
規格制定当時はファイルフォーマットがFAT16までしか想定されていなかったので、FAT16の上限である2GBがSDカードの容量の上限となっていましたが、画像や動画データの大容量化にあわせて32GBまで対応したSDHC規格、それ以上の対応をしたSDXC規格と仕様が向上されていっています。これらの仕様は上位互換を保持しており、カードの物理的な寸法も同一のものになっています。そのため例えばSDXC対応機器でも旧来のSDカードを扱うことが可能です。
大きさ・サイズを除いては従来のSDカードと同じ規格で、拡張用に2本のピンが増設されています。そのためピンの配置を差し替えるだけの単純な構造の変換アダプターに装着することで、SDカードとしても使用することができます。
一時、SDカードの売り上げの半分以上がこのminiSDになりました。日本では主に携帯電話で利用されていましたが、microSDカードが出てきたことで、miniSDカードの販売数は減少し続けています。
miniSDカードと同様に互換性があるので、簡易な構造の変換アダプターで、SDカードやminiSDカードとしても使用することができます。
microSDカードは、サンディスクが2004年2月に開発した「TransFlash(トランスフラッシュ)」の仕様を引き継いだものになります。汎用品として使われているリムーバブルメディアの中で最も寸法が小さいものとなります。
携帯電話やデジタルオーディオプレーヤーなどの容量増設用などとして、現在では主流の外部メディアとして多方面で利用されています。