新型コロナウイルスの感染拡大防止にともなって、全国的に業務のリモート化が進んでいます。
ZoomやSkypeといったビデオ通話アプリも身近になり、会社に出勤しなくとも業務がこなせるようになってきており、会議のためだけに出社するというようなケースもなくなってきました。
以前よりも働きやすくなったと感じる方もいるようですが、リモートワークならではのトラブルというものもあります。
リモートワークでのやり取りはオンライン経由になるので、インターネット環境が必須になります。そのためネットワーク機器関連のトラブルは大きな影響を与えるので注意が必要です。
よくある例としては、自宅のWi-Fi機器が古くて通信速度が上がらなかったり、通信量の上限に達して極端に通信速度が下がったりするケースがあります。普段自宅でタブレットやスマートフォンを利用していて特に不自由がない場合でも、仕事で利用する場合には話が変わってきます。ちょっとした書類の転送だけでも時間がかかるようなら仕事の効率も落ちてしまいます。
あるいは無線ルーターが故障してしまえばインターネット接続自体が不可能になり、タブレットやパソコンでは会社と連絡を取ることもできなくなります。スマートフォンは携帯電話の電波を利用しての通信が可能ですが、通信速度の問題でそれでは追いつかない場合も少なくないでしょう。
通信機器が前触れなく故障する例も珍しくないので、故障を予防するというのも難しくなります。会社だったらすぐに代替できたルーターやケーブル等の機材も自宅ではそうはいかず、電器店に走る羽目になることもあります。
また、通信環境については個人宅の問題だけでなく、会社側でもトラブルが発生する場合があります。
多数の社員が一斉にアクセスすることで、ネットワークに通常時とは比較にならない負荷がかかり、VPNサーバーがダウンしてしまったというようなケースです。こうなれば外部から会社にアクセスすることができなくなるため、他の通信手段を使ったり、結局は出社をしなければならなくなったりという事例もあるようです。
また、外部からアクセスをする際に必要となるIDやパスワードといった情報の管理も重要です。通常はシステム管理の責任者が社内で管理しているはずなので、簡単に外部に漏れないような仕組みになっているはずですが、急拵えの体制だとそういった部分の管理が疎かになりトラブルの元になる例もあります。
ネットワーク以外にも、利用している機器の故障や異状によって引き起こされるトラブルもあります。
使用しているパソコンが故障してしまえば当然リモートワークはできません。パソコンは動作していても、ウェブカメラやマイクなどの周辺機器に異常が起こって業務に支障をきたすこともあるでしょう。周辺機器だけでなく、利用しているビデオ通話アプリなどに不具合が発生すれば、オンラインでの会議や商談には参加できなくなってしまいます。
パソコンや周辺機器も精密機器なので、ちょっとした衝撃や電気的な刺激で異常をきたすケースは珍しくはありません。こういった不具合や誤動作は前触れなく発生することがほとんどのため、予備のパソコンだけでなく周辺機器も含めて準備しておくなどの対策が必要になります。
次は業務で使用するデータにまつわるトラブルです。
会社でデータを管理している状況と違って、やり取りに必要なデータの管理は全て自分で行わなければいけません。もちろん、データはすべて会社のサーバーにアップロードする運用になっているケースもあるでしょう。しかし、そのアップロードするまでの僅かな時間にトラブルが発生しないとも限りません。
データをうっかり削除してしまった、誤って初期化(フォーマット)してしまったというご相談を非常に多くいただいております。また削除したつもりはないのにあったはずのデータがなくなっているという例も少なくありません。どちらのケースも、気付いた時はすでにデータはなくなってしまった後なので、手元の操作で元の状態には戻せない場合がほとんどです。
会社内で同様のトラブルがあった場合はシステム管理の担当者やパソコンに強い同僚などに相談もできますが、自宅で突然こういった場面に出くわすとどうしたらよいのかわからず戸惑ってしまうことでしょう。
その他にも「ファイルを開こうとすると見慣れないメッセージが表示されて開けない」といった例や、「外付ハードディスクやUSBメモリがパソコンで読み取りできなくなってしまった」という例もあります。こちらは作成したファイルや、保存メディア自体にアクセスができないので、自宅のPC上の操作ではどうにもならない状態です。
また、会社での勤務と自宅でのリモートワークの大きな違いとして挙げられることに、家族やペットの存在があります。小さなお子さんがいる場合や犬猫などを室内で飼っているような場合、ちょっと目を離した隙にお子さんが悪戯をしたり、ペットに家電を壊されたりした経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
アクシデントによるデータの消失を避けるのに最も効果的なのは、やはり定期的なバックアップです。一日の業務が完了した時点でバックアップを取ったり、データを移動したり削除する前にもコピーを取っておくというように、ちょっとしたタイミングでバックアップやコピーをとる癖をつけておくことをおすすめします。
バックアップの手順や方法については、弊社ホームページでも紹介していますので、参考までにご一読ください。
誤って大事なデータを削除してしまったり、障害が発生してデータが開けなくなったりした場合は、あれこれ手を加えずにデータ復旧サービスの利用をご検討いただくのがおすすめです。
パソコンの画面上に表示される「修復」や「復元」といったデータの復元ではなくシステムの復元するための機能を実行したり、電源の入れ切りを繰り返したりすると、大事なデータを取り戻せる可能性が逆に下がってしまう場合もあります。無料の復旧ソフトなどをお試しになる方もいますが、無料のソフトでは精度が低く期待通りの結果にならない場合もあります。また一つ操作を誤ってデータの書き戻しなどを発生させてしまうと、本来なら復旧ができたはずのデータを自ら復旧不可能にしてしまうというリスクもあります。
データのバックアップについて、この機会にぜひ意識を向けてみてください。万が一、データ復旧を利用する必要がある場合は、ご遠慮なくデータレスキューセンターまでお問い合わせください。
なお、会議やミーティングの議事録を作成する機会が増えたという方もおられるのではないでしょうか。
通話しながら会話を記録していくのは非常に手間がかかり、会議の効率も落ちてしまいます。ZoomやSkypeなどのビデオ通話アプリなら会議の様子を手軽に録画できるため、録画・録音しておいた通話内容を元に後から議事録を作成することができますが、実際に通話している最中よりも音声が聞き取りにくく感じたり、慣れない作業のせいで思いのほか時間がかかったりという場合も多いでしょう。
このような場合には、文字起こしサービスのご利用もおすすめです。
データグリーンでは、ビデオ通話やICレコーダーの音声録音等、様々なメディアに対応し、AIによる音声データの解析技術と熟練ライターの豊富な経験を組み合わせて、低価格で精度の高い文字起こしサービスを提供しています。
文字起こし、テープ起こしが必要な場合は、データグリーンへご相談ください。