データ復旧:トップ > データ保護ノススメ > SDカード・USBメモリ編
さまざまな用途で利用されているフラッシュメモリは、データの消去・書き込みを自由に行なうことができ、電源を切っても内容が消えない半導体メモリの一種です。カード型にパッケージした「SDカード」や、USBコネクタを付けた「USBメモリー」などで利用されています。
「セル」と呼ばれる部分に蓄積される電荷を“0”か“1”に置き換える方法でデータが記録されますが、電荷の書き込み、読み込みは「ページ」と呼ばれる複数「セル」単位で、消去は「ブロック」とよばれる「ページ」を複数でひとまとめにした単位で一括して行われます。セルの書き換え可能回数は上限があり、正常だった箇所でも、突然使えなくなることや、電気的負荷によりデータが破損することがありますので注意が必要です。
SDカードやUSBメモリは小さく持ち運びもしやすいですが、剥き出しのままでお財布の中やポケットに入れて持ち運んだりされていませんか?ちょっとした圧力や摩擦などで、メディアが破損してしまう可能性がありますので、必ず専用ケースに入れて持ち運びましょう。
また、お子様やペットが玩具と間違って噛んでしまったりすることもありますので、保管場所にも注意が必要です。
抜き差しの際に端子を曲げてしまったりしないように気をつけるのはもちろんですが、この着脱回数にも寿命があったり電気的な負荷による障害など、気をつける点は多々あります。静電気については、現在流通しているメディアはほとんど内部的にその対策が施されており、静電気による障害というのはあまり発生しないようになっていますが、直接的ではなくとも間接的な影響を及ぼすこともあります。
例えばデータの転送の際は、メモリカードを取り出さずに、デジカメとパソコンをケーブルで直接接続するなどの工夫で障害が発生するリスクを下げられます。なおUSBメモリやSDカードなどは、記憶媒体であるメモリチップさえ無事であれば、外装やコネクタが破損していてもデータ復旧できる可能性は高いので諦めないでください。ただし、microSDカードは外装が記録チップと一体化した構造のため、カードに外傷が入った時点で復旧が出来なくなります。
ほとんどのカメラでは、動作中にバッテリの電圧が落ちてしまうと、自動的に問題の発生を回避するような安全装置が組み込まれていますが、これも万全ではなく、上手く動作しないことがあります。特にファイルの転送中や、瞬間(急激的)にバッテリを消耗するフラッシュ撮影の際などにこの問題が発生すると、フォーマット情報やファイル構造が壊れてしまい、SDカードやメモリースティックなどのデジカメメディアが正常に認識できなくなることがあります。
セキュリティ対策から暗号化や指紋認証によるロックをかけることができるモデルが増えています。暗号化は、情報保護の観点からは非常に有効ですが、破損やパスワード喪失等のトラブルが発生すると、データ復旧が行えないこともあります。USBメモリなどは、持ち運びの鞄と同じで、その中だけに重要なデータを入れておくのはとても危険ですので、必ずパソコンや外付けハードディスクにも同じデータを保存するなど注意が必要です。
最近は、大容量のUSBメモリーやSDカードが安く手に入るようになりました、これらは、手軽にデータを持ち運ぶことができるため非常に便利で一時保存用としての利用には適していますが、その一方で紛失や破損する可能性が高く、異常電圧等によるトラブルの影響を受けるなどのマイナス面もありますので、長期保存を目的としたバックアップメディアとしては利用されないことをおすすめします。
CDやDVDの読み取り面の傷を心配される方は多くいらっしゃいますが、読み取り側は樹脂層でカバーされており少しの傷がついたぐらいでは影響はあまりありません。逆に表側のラベル面の方が記録層に近く、少し汚れただけでも読み取りできなくなることがあります。特にラベル面に文字等を書く場合は、インクが滲まない専用のペンやラベル印字機能のあるプリンタを使いましょう。
光学メディアへのデータ書き込みは、パソコンにかなり負荷がかかります。その為、ライティングソフトの使用中は、他のソフトを起動したり、インターネットやメールの送受信を行うことは控えてください。パソコンを再起動させた後にデータの書き込みを開始し、書き込みが終了するまでは一切そのPCを操作しないようにすることをおすすめします。
他の媒体と異なり、記録再生時は非接触なため動作時のトラブルには非常に耐性があるCDやDVDですが、化学性の物質が使われている記録層は光や熱などに長時間触れると劣化し、正常に再生出来なくなってしまうことがあります。保管するときは、直射日光(紫外線)を避け、出来る限り、低温、低湿で保管するようにしましょう。またCDやDVDそのものの材質に大量に不純物が混ざり込んでいる場合、保管方法に問題がなくても腐食や剥離が進行することがあり、書き込み時点では正常でも急速に劣化が進むので、購入の際には注意が必要です。
間違ってデータを削除してしまった場合やフォーマットしてしまった場合は、新たにデータを保存(上書き)しなければ、メディアの種類を問わず、復旧できる可能性が十分あります。データを削除・フォーマットしても殆どの場合は、消されたのはインデックスに当たる部分だけで、データ自体はそのまま残っていることがほとんどです(消し方によってはデータも消されてしまうこともあります)。ただし、新たに別のデータが書き込まれると、順次上書きされていき、完全に消えていきますので、新たなデータの書き込みは厳禁です。
データを記録しているメディアの故障やトラブルは完全に防ぐことは出来ません。その為、大切なデータは外付けHDDやNAS/RAIDなどへ定期的にバックアップを取るなど、お使いの環境に合わせた運用を決めて、2重3重のバックアップを行うことをおすすめします。
大事なデータは何よりバックアップを取ることが一番ですが、万が一障害が発生してデータが読み取れなくなってしまったら、ご自分でデータ復旧をされようとして逆に障害を致命的なものにしてしまう場合がありますので、まずは、データレスキューセンターまでご相談ください。お客様の大切なデータを復旧するために、スタッフ一同全力を尽くします。