データ復旧:トップ > メディア解説 > ビデオカメラの代表的な障害
ビデオカメラは外出先での利用も多く、様々な場面で障害が発生する可能性があります。
パネルでの簡単な操作が可能なため、誤ってデータ削除やフォーマットを行ってしまうことも多いようです。特に小さなお子さんは電子機器を喜んで触ることが多いので、気が付いたらデータが全部消されてしまっていたというご相談もございます。
カメラ上でフォーマットエラーなどが表示されるケースです。データを保存するメディアには、どのようにデータが書き込まれているかなどの管理情報が保存されていますが、この管理情報が壊れる場合があります。HDDやUSBメモリなどでも同様のリスクはありますが、カメラを制御するOSはWindowsやMac等と比較すると完結した仕組みになっているため、こういったトラブルが発生する確率は低いようです。ただし、バッテリー切れなどによる突然のシャットダウンや、不用意にバッテリーを取り外してしまうと故障のリスクが高くなります。
論理的な障害の場合、パソコンやUSBメモリと同様の手順でデータ復旧は可能です。ただしメモリタイプの場合は、パソコン等に接続した際にリムーバブルドライブ(取り外し可能な記憶媒体)として認識ができるなど、最低限カメラが動作する必要があります。またカメラの型番によっては動画データにメーカー独自の拡張が施されていることもあります。その場合、通常の方法でデータを復旧することができず、拡張された動画データの構造や仕組みまで把握する必要があるので、復旧の難易度は跳ね上がります。
ビデオカメラは持ち歩いたり、外で使うことが前提となっているので、耐衝撃・防水といったものについては設計レベルから対策が施されています。
ただし、利用時に落下させたり、プールや海に水没させた場合など、カメラ本体や内部のHDDが壊れる場合があります。
こういったトラブルの発生直後は正常なように見えても、徐々に内部の傷や腐食が進行して、突然ビデオカメラの電源が入らなくなったり、電源が入っていもHDDエラーというような表示が出る場合もあるので注意が必要です。
また、内蔵メモリタイプの場合、基板上にデータを保存するための記録チップが埋め込まれています。水濡れ・水没により電源が入らなくなった場合に記録チップへのアクセス手段が無くなると、弊社でも対応出来ない場合があります。
長期間利用していると落下などのトラブルがなくても経年劣化により、電源が入らない、液晶画面が写らない、ボタンを押しても反応しない等、問題が発生する場合があります。
データを内部記憶メディアのみに保存していると本体の故障だけでデータ復旧が必要になりますので、データのバックアップは常日頃から心がけるようにしましょう。
物理的な障害の場合でも、外部記録メディアを利用しているものや内蔵HDDがダメージを受けていなければ、データの復旧は比較的容易です。また、HDD自体にリードエラー等の物理障害が発生していてもデータを復旧できる可能性は高いですが、内蔵メモリタイプの場合はチップが基盤と一体化しているため、チップを取り出すことも難しく、仮に取り出せたとしても、その制御が難しいためデータ復旧が不可能なケースも存在します。
ビデオカメラによっては録画モード(録画画質)をハイビジョン形式や、スタンダード形式の選択ができるようになっているものがあります。録画モードを切り替えると、その録画モードで撮影したデータのみの表示となり、別の録画形式のデータ見られなくなる設計になっている機種もあり、撮ったはずのデータがいつの間にか観れなくなった場合は誤削除や故障を疑う前に、マニュアルを確認して再生モードの設定を確認しましょう。
ソニー製のビデオカメラは、画質の設定を切り替えた際に再生モードも同時に切り替わります。ハイビジョン画質で撮影後、スタンダード画質に切り替えるとハイビジョン画質の動画が表示されなくなります。削除した覚えがないのに突然データが消えた場合には、データ復旧のお問い合わせをいただく前に以下の設定をご確認ください。
1. []Homeボタンをタッチします
2. []設定ボタンをタッチします
3. [動画撮影設定]/[静止画撮影設定]を選択します。
4. [録画モード]を押します。
5. [ 画質]と[ 画質]を選択して切り替えます。