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日本トップクラスの「シェア」と「実績」を誇るデータレスキューセンターでは、全国数多くのお客様から高い評価をいただいています。

明治大学 理工学部 教授 田中友章様

3次元計測技術を活用した敷地計画に関する研究等、建築計画や建築設計の理論・技法の研究や実践を行われている明治大学 理工学部 建築学科 教授 田中友章様から、2TBの外付けHDDからのデータ復旧をご依頼いただきました。
リードエラーが多発し読み取り作業が難航しましたが、約33万ファイル(約1.06TB)のデータ復旧に成功しました。

障害発生から依頼されるまでの経緯をお教えください。

学生から外付HDDの調子が悪いと報告を受けました。そのHDDには少し前に修理をしたパソコンのデータを保存していました。元々、データの管理はオリジナルデータの入ったパソコン、それを外付HDDに一次バックアップ、さらに別の外付HDDにも二次バックアップして、データを3重に持つ管理体制を学生に指導していましたので、当然バックアップデータがあるだろうと思っていましたが、確認したところ手違いでバックアップを取り忘れていることがわかりました。大学のサポートデスクに外付けHDDを確認してもらいましたが、HDDを認識はするもののデータの読み込みが非常に遅く、自分達では対応が難しいとの判断で、データ復旧サービスの利用を検討することになりました。

今回、データレスキューセンターをお選びいただいた理由は何でしょうか?

実は以前にSDカードのトラブルがあり、その際データ復旧サービスを提供している会社が全国にあることは認識していました。元々、近場の業者への持ち込みにはこだわっておらず、インターネットでデータ復旧会社を検索したところ、データレスキューセンターさんを含め、たくさんの会社が見つかりました。どの会社を選ぶか悩みましたが、データレスキューセンターさんに問い合わせたところ、対応事例があるとの回答で、電話対応も良かったのですぐに申込み、送付しました。

ご報告までの対応についてはいかがでしたでしょうか?

通常よりも調査に時間がかかる旨をメールでご連絡いただきましたが、その後は進捗状況等に関して逐一フォローの連絡をいただけましたので特に心配はありませんでした。今回は作業途中の物や締め切りがあるようなデータはありませんでしたし、時間が少々かかったとしても、元データが失われることだけは何としても避けたいと考えていましたので、作業を途中で打ち切るのではなく、しっかり調査をしていただいて感謝しています。

データレスキューセンターより
「リードエラーが多発して読み取り作業が難航するケースでは、作業を途中で打ち切るのではなく、お客様のデータを少しでも多く救出する為に、可能な限りイメージデータの読み出しを継続いたします。なお、お時間をいただく場合は必ずご連絡お客様に進捗状況等をお伝えした上で、今後の対応を確認しております。
今回はWesternDigital社のHDDに稀に見受けられるリード・ライト時の転送速度が著しく低下する症状(低速病)も確認されましたが、弊社独自のアプローチによりデータ復旧に成功しています。低速病についてはハードディスク(HDD)の障害・故障についてのページで詳しく解説をしております。」

ご専門は建築計画や建築設計で、3次元計測技術を活用した敷地計画に関する研究に取り組まれているとお伺いしております。復旧データの中には3Dスキャナーで作成された3次元点群データ等、特殊データが多数含まれていました。このような研究活動においてデジタルデータをどのように活用されているのでしょうか。また、貴重なデータをどのように管理、保存されていらっしゃるのでしょうか?

3次元計測技術は大きく分けると3Dスキャナーを用いるものと、2次元画像から3Dデータを作成するフォトグラメトリーという技術があります。私たちは双方を扱いますが、どちらかというと前者を中心に使用しています。専用の3Dスキャナーでデータ計測を行い、数億点の点群データについてXYZの位置情報とRGB情報を取得していきます。何箇所かに分けて計測したデータを専用のソフトで結合し、後処置を施すことで活用可能な3次元データにしていきます。
通常の方法で建築物などの実測する場合には予め計測が必要な部位を定めてから測る必要がありますが、3Dデータ計測では、取得したデータから事後的に任意の場所の寸法を取得するすることができます。また、任意の視点から好き角度で見た画像を作成したり、任意の位置で切断した画像を作成することもできます。よって、複雑な形状の対象物もデータ計測した上で比較的簡単に断面図を作成することも可能です。
このように3次元データから作成した成果物は、非常にグラフィカルなので一般の方にも理解しやすいものとなります。また、データ処理ソフトを使ってムービーを作成したりすることもできます。この技術を活用すると複雑な敷地形状の場所に建物を建てる際も、周りの敷地と設計する建物をデータ上で合体させて設計過程で検討や確認を行なうことができます。
また、3Dデータを使えば一般の方にも見ていただきながら「建物がこのぐらいの高さになります」「ここが電線と近いですね」など建物と周辺環境を様々な視点から観察しながら具体的に設計を進めていくことができます。この手法は、そのようなコミュニケーションの道具としてもとても有用と考えています。私たちはこういった3Dデータの特徴を活かして、場所の特性に合わせて設計を進める方法や設計プロセスでの効果的なワークフローを開発するための研究をしています。
これらのデータは先に述べたように、通常3重のバックアップを取っています。しかし、今回のようにヒューマンエラーによるトラブルは起こりうるので、その対策を考えて行かなければいけないのが目下の課題です。
早速、大型のRAID機器を導入し、データのバックアップを始めています。ただ、3次元データは非常に容量が大きいもので、年間を通して約1テラバイト程データが増えていきます。一時的なバックアップだけでなく、増え続けるデータの管理についても考えなければいけないと改めて思いました。保存しておきたいけれど早急には必要のないデータなどは、大学全体で管理しているキャンパスストレージに保管、管理することも検討中です。

結果報告に関してはいかがでしたでしょうか?

メールと合わせてお電話でも障害の状況や復旧データに関するご説明がありました。障害の影響でデータ欠損の可能性がある説明も受けておりましたので、リスト確認の際に頭に入れて確認を行えました。メール本文中にもデータの総容量や、データの展開についての注意点等わかりやすく記載されていたと思います。ご提示いただいたデータ復旧可能なリストに関しても、フォルダだけのリスト、ファイル名まで記載されている詳細なリストの2パターンをいただきましたので、必要なデータの選別がはかどりました。

データをお受け取りになられていかがでしたか?

今回、復旧を希望したデータの大半が3Dレーザースキャナーで作成された3次元点群データ等の特殊データでした。あらかじめ画像、動画データ以外の特殊データに関しては動作保証は出来ないことを説明いただいた上で復旧を依頼したので、希望データが正常に復旧できているのか不安な気持ちもありましたが、手元に戻ってきたデータを確認すると、主要なデータはほぼ復旧できていることが確認できました。
ご連絡いただいていたように一部データは3次元データにする際の情報が欠落していましたが、そのデータを作成する元データである3DスキャナーのRAWデータが全て無事だったため、足りない所は必要に応じて生データにさかのぼって作成することで対応できます。一番重要視していたのはこのRAWデータの復旧でしたので、とにかくここがきちんと復旧できて本当に助かりました。

最後にデータレスキューセンターに対するご感想をお聞かせください。

初めてデータ復旧サービスを利用したこともあり最初は心配な部分もありましたが、データレスキューセンターさんは、対応の一つ一つが丁寧で細やかな気配りを感じられました。すでに取り壊してしまった対象物など、二度と計測出来ないデータの多くを復旧していただき、本当に助かりました。
3Dスキャナーで点群データの計測をしてみたら面白いと思える場所はたくさんありますが、簡単に計測までこぎつけられるものではありません。実際に計測をするまでには、その計測対象となる建物などに関連する方々にアプローチし、私たちの研究の意義やその成果物などを理解してもらい、十分な信頼関係が構築出来て、そこで初めて計測が可能となります。そういった研究室の長年の活動の延長上に、各々の取得できたデータが積み重なっているのです。従って、データそのものの価値以外にも築いてきた「信用」がデータには含まれています。もし今回データ復旧が出来なかったら・・・とは考えたくないです。計測に関わっている学生たちにも、今回の出来事からこのようなことを学んで欲しいと思っています。
また、今回の件でデータの取扱いの重要性を痛感しましたので、研究室内でデータの管理について、ヒューマンエラーがないようなデータ管理体制を構築したいと思います。勿論、次がないことが前提とはなりますが、有事の際はデータレスキューセンターさんにお願いしたいと思います。

※お忙しい中、快くインタビューに応じていただいた田中友章様に心よりお礼申し上げます。

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